2012/05/17 22:22
やがて、大きなコガネムシが飛んできました。コガネムシはおやゆび姫を見つけるやいなや、前足で細い腰をぐっとつかみ、木の上まで連れていってしまいました。緑のはっぱはモンシロチョウと小川を下っていきました。モンシロチョウはしっかりと結ばれていたので逃げられなかったのです。
おやゆび姫はコガネムシにさらわれて、とてもこわかったことでしょう。でも、それよりもあやまりたい気持ちでいっぱいでした。はっぱにきれいなモンシロチョウをくくりつけてしまったからです。自分でリボンを外せなければ、きっとはらぺこで死んでしまうにちがいありません。コガネムシはそんな気持ちをおかまいなしに、おやゆび姫を木の中でいちばん大きなはっぱの上に乗せました。花のミツを取ってきて、食べさせてくれました。
「かわいいじゃん、かわいいじゃん。コガネムシには見えないけれど、かわいいじゃん。」と、コガネムシは言いました。
しばらくすると、木にいるコガネムシがみんなやってきました。しかし、いっせいに触角をぴくっと立てて、口々にこう言いました。
「この子、足が二本しかないじゃん! すげぇ変じゃん。」
「触角がないじゃん。」
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